防水の基礎知識

IPコード表記について

 近年、多くのスマートフォンをはじめ、防水・防塵性能を備える電子機器が数多く発売されています。 この性能を表す「IP〇〇」という表記を目にすることがあると思います。 ここでは、防水・防塵性能を表すIPコードについて解説します。

IPコードは保護性能をあらわす規格

「IP〇〇」とは、IP(Ingress Protection:侵入に対する保護)コードと呼ばれるもの

 IEC(InterNational Electrotechnical Commission:国際電気標準会議) 規格IEC529およびDIN40 050は、 機器の保護構造について防塵・防水性を等級に分類し、そのテスト方法を規程しており、これに基づくIP表示は、世界各 国で使用されています。 日本では、日本工業規格及び社団法人・日本電機工業会がIEC529に準拠してIP表を規格化しています。(JIS C 0920-1993 & JEM1030-1983)


 IP等級 (Internatoinal Protection) は、IPコード (IP code) とも表記され、筐体による保護の度合い

引用:IP等級、IPコード (IP code, IP rating) | Assist CE Inc.


IPコードの読み方例

 IPコードは「IP」の文字の後ろに2つの数字が続き、前の数字が防塵性能の等級を、後ろの数字が防水性能の等級を表します。 つまり、下図のように「IP68」と書かれていた場合、その製品は6級の防塵性能と8級の防水性能を備えていることを示します。


防塵・防水のどちらかだけを示す表記例

 防水と防塵の性能のうち、どちらかだけを表すとき下記のように表記されます。

防塵等級だけを表す場合

防水等級だけを表す場合

※省略される等級を『X』で表します